旅の経緯・2019 - 初日を終えて

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Just launched the first show of Master Ajrakh dyer Sufiyan Ismail Khatri, as a part of CALICO's exhibition series, with support of @kanaisis / Gallery isis in Kyoto. 京都イシスさんで、毎年シリーズで開催いただいている「旅の経緯展」。 本年はアジュラック染の名工、スフィアン=イスマイル=カトリ氏と弟ジュネッド氏をお招きし、お陰さまで沢山の皆様と素晴らしい一日を過ごすことができました。 スフィアン氏、ジュネッド氏と本日までイシスさんに在廊予定です。 旅の経緯・2019 CALICO : インド手仕事布の世界 <現代インドの手仕事-カッチ・ベンガル・カシミール> at イシス 京都市中京区麸屋町通竹屋町上がる 075-254-5157 10月9日(水)-12(土) 15日(火)-17日(木)11:00-18:00 13日14日はお休み #galleryisis #kyoto #sufiyan #juned @sufiyankhatri @ajrakh.art #calico #calicoindiajp @fumie_calico

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京都美山にて - 新道弘之氏

Oct 7th | Sufiyan、Junedと共に、電車を乗り継ぎ、京都美山のちいさな藍美術館へ。 藍染作家の新道弘之氏に迎えていただき、三人とも旅の疲れが癒えるような、佳き時間を過ごす。 日本の藍建てのことをシンプルに、丁寧に説明して下さり、藍染も体験させていただき、お二人もご満悦。 昨年も金谷さんに連れてきていただき、Sufiyanは二度目の訪問。その際、彼の叔父Abduljabbar Khatriと贈呈したというアジュラック作品も展示されていた。 #hiroyukishindo #thelittleindigomuseum #miyama #kyoto #japanblue #indigodye #travelingkhatris #japanyatra @sufiyankhatri @ajrakh.art @calicoindiajp

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SufiyanとJunedの来日

Oct 5th & 回想| インドから日本に帰国してすぐ、アジュラック染の職人SufiyanとJunedを迎えに再びのKIXへ。 Sufiyanは、去年に引き続き、二度目の来日。弟のJunedは初来日。 現代アジュラック染の復興者を祖父に、アジュラック染を担うKhatriコミュニティの中心であるDr.Ismail Khatriを父をもつ、アジュラック染界の次代を担うお二人。 Sufiyanのたっての願いであった自身の展覧会の開催ができたら素晴らしいことになるに違いない、と純粋に彼の思いに賛同し、今回のお二人の来日を企画させていただいた。 京都では、毎年開催していただいているイシスさんによるキヤリコの企画展「旅の経緯」の一環として、 東京では、夏にもキヤリコでお世話になったアウトバウンドさんにて、8月に小林のカッチ旅に合流し、スフィアンをご紹介させていただいたMITTANさんとの合同展という形となっている。各ギャラリーさんでの展示を是非ご覧いただければ幸いです。詳細は、@calicoindiajpまで 去年に引き続き、ギャラリーさんをはじめ、各地でお世話になった/なる皆様にも感謝です。北川美穂さん、tezomeyaさん、金谷美和さん、京都のゲストハウス 入ルさん、ギリギリまで準備なども手伝って下さったIkukoさん、Mikiさん、special thanksです。 #travelingkhatris #japanyatra #sufiyanismailkhatri #junedismailkhatri #ajrakh #calicoindiajp #calico @sufiyankhatri @ajrakh.art @calicoindiajp

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アジュラックの工房にて

とあるアジュラックの工房にて。 その工房では、伝統的な染布であるアジュラックだけでなく、カッチで地元の方たちがよく使っているナイロン+スクリーンプリントのルマール(ターバン)も作っているという。一枚160ルピー/約250円。 本来身につけるべき方々が身につけず、都市に住むインド人と外国人が所有する贅沢になってしまったアジュラック。 大都市や海外に市場を見出したアジュラックが復活し、職人たちが更なる誇りを取り戻したことは素晴らしいが、そのアジュラックはすでに元の姿ではない。 それは、多くのインド布についていえること。 #localajrakhtoday #screenprint #synthetic #classic #cultualcontrast #kachchh #kutch #calicoindiajp #calico @calicoindiajp

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再びのカッチへ 染めのお話

アジュラックプールの続きです。

 

今回の目的は3つありました。

ひとつは、無地の色染め。藍色は、うちで扱っているMAKU TEXTILESやLIVING BLUEの藍染シリーズがあり、パートナーの彼らも私たちのシリーズを染めてくれるので、特に新しく力を入れていく予定はなかったのですが、それ以外の色、とくにインドらしい、そして大人っぽい赤がほしいとずっと思っていたのでした。また、お洋服や小物に取り入れたい、繊細な柄のブロックプリント。こちらはすでにたくさん工房で抱えている柄の中から、いろいろ遊べたら楽しいなとも。


そして、最後に古渡更紗シリーズ。こちらは急がないものの、また新たにグジャラートでブロックを作るということなら、ステキな柄に取り組みたい・・・。のですが、私が好きな、ゴマ手などの柄は実はほとんど手描きの更紗ということが分かり、さてどうしたものかと考え中。

 

ひとまず今回は、無地の色染めと、工房にあるブロックをつかって、インディゴxピンク(インド茜)、グレー(鉄)xベージュ(ミロバラン+鉄)、赤(アリザリン・・西洋茜の合成)x黄色(ザクロ+ターメリック)など、赤と青を基調とするアジュラック染めの中で、敢えてそれを外すことに挑戦しようかと思っています。完成は、2か月後といっているので、おそらく・・・実際に手元にくるのは半年後くらいでしょうか。(春夏のイベントには間にあわず、おそらく秋にお目見えです。)


ところで、伝統的な技法で染織をやっている彼らですが、染料全てが天然染料というわけではありません。

 

それぞれ合成藍(ピュアインディゴ)、アリザリンという、西洋茜の成分を合成した染料を長年使っています。(アリザリンは、アラビア語の搾り汁という意味の言葉に由来)定着効率のよさ、とくにアリザリンはその鮮やかな発色でよく売れるらしく、19世紀から頻繁に使われ出して、いまやアジュラックプールの伝統的な布に欠かせない色のひとつになっています。


アリザリン染めのブロックプリント生地。

 

 

天然染めの意義が、その自然な発色の美しさ、そして薬効性だとすれば、西洋医学に由来する合成染料もまた、西洋の薬品と同じように、その効能・エッセンスを凝縮したものといえなくはありません。水などの資源をあまりつかわないので、自然にやさしいといっているひともいますが、それはよくわかりません。でも効率的に染められる=染料代が安くなるので、お客さんが求める価格で染生地を提供できるというメリットが一番大きいのではないかと思います。

一方で、蘇芳やラックなどによる赤色の染めもできなくはないようです。特に機織り職人が、糸染めをするときはラックを使うことが多いそうです。ちなみに、濃い赤色ではないですが、オレンジがかった赤・ピンク色を発するインド茜は、今もこの地方でよく染められています。


インディゴと、ほんのりピンク色に染められたインド茜。

 

色の見本。左上2つは、インド茜。右上2つはアリザリン+鉄、右上から3つ目はアリザリン。その他、ミロバラン、ターメリック、鉄を薄く染めたもの。

 

私たちがよく訪れるバングラデシュでは、緑も豊かで、様々な種類の植物染めが可能ですが、ここ砂漠地帯のグジャラートは、植生も異なり、回りにある資源を最大限使い、いろいろ工夫した上で色を実現しているように思います。その中で、濃淡を出すのに、くず鉄の役割は大きいようです。くず鉄のお話にはまた後で触れたいと思います。
(つづく)

 

F

再びのカッチへ アジュラックプール

カッチに赴く前に、Khatriを紹介してくれたブロックプリントのパートナーに相談。

なぜなら、カッチから帰ってきたら、ミニマムをギャランティーしないと仕事できないといってきたのです。 まあ、当然といえば当然のこと。

 

どこの世界でも、生産にはミニマム、つまり、最低ボリューム保証という言葉がついてきます。そして、私たちも趣味的にちょこちょこ好きなものだけを気まぐれにつくるつもりは毛頭なく、生産活動がきちんとまわり、販売を継続するための市場をつくり、将来につながるような規模と仕組みにしていきたい、というキモチは人一倍強いのです。しかし・・・ミニマムが大きすぎるのは、現実問題として困ります。

 

ところが、Khatriを紹介してくれたブロックプリントのパートナーはその話を一笑。

彼らは、自分たちが大きい仕事をしている人間だとあなたに思われたいだけだよ、と。行ってみて、顔を見て話したら大丈夫と言われたのでした。そして、実際、再び訪れて、向き合って話したら、小規模からでも応じてくれたのでした。(もちろん、先々に魅力的なプランがあってのことですが。)

 

今回驚いたのは、みなが朝早くから働いているということ。


5時には起きて、7時にはフル稼働しているというのです。一方の私は、デリーのインド人のペースで朝遅めに仕事をはじめ、夕方には少し暇になるのだろうと思って、ホテルで他の仕事を済まして、16時くらいに工房を訪れたのでした。ところが、朝早くから働いている彼らは、もう店じまいの準備・・・。


そこで、次の日は早朝7時に訪れるべく、朝日がまぶしい中、ホテルからオートで約40分のところにある村に向かいました。


 

朝の工房

 

(つづく)


再びのカッチへ 職人気質

慌ただしさにかまけて、ブログの更新がすっかり滞っていました。


前回の訪問記録もちゃんと上げられておらず、その当時の記憶がどんどん遠ざかる今、いろんなところで分けていただいた貴重なお話や体験を記録しておきたいと強く思い、再びBlogを再開します。インドで日々もたらされる新しい体験の数々・・・。インスタグラムやフェースブックでは伝えきれないことも、たくさんありますから!


2月某日、半年ぶりのグラジャート、カッチへ。カッチ一帯には、パキスタン・インドの伝統的な染織を復活させ、今に伝える職人集団 Khatriが、それぞれの一族ごとに居を構えています。


CALICOは、北インドでブロックプリントを少しやっていますが、ブロックプリントのパートナーにやりたいことを伝えると、それはカッチに行ったほうがいいと、とあるKhatriさんを紹介されたのでした。

 

前回去年の8月に訪問した際には、うちでつくった古渡更紗文様のブロックをつかって、ミロバランに浸した綿生地に合成藍やアリザリンで押してもらいました。ただ、UP州で作ってもらったブロックは、染料を押し出す溝のない、化学染料向けのもので、カッチのブロックプリントの染料とはあまり相性がよくなく、染料がブロックにたくさん残って柄がぼやけてしまう結果に。

 

 

イチゴ手のブロック。


本来は、化学染め用のブロック。化学染めで捺したらこんなに綺麗だったのですが・・・。


「こんなブロックではおいら仕事しねえぞ」と、いってくれた?職人さんもいました。なんでも割と適当にものごとが進み、それがときにいろんな問題を生むインドで、こんないわゆる職人気質の職人さんに出会うことは滅多にありません!・・なぜかここでうちの仕事をしてもらえたら、と強く思うようになりました。


そして、私が持参した日本の染織の本に興味シンシン。シボリ職人を父にもつ奥さんと一緒に、1ページ、1ページ、写真にとっていきます。この本をこの後、バングラデシュにもっていかないといけなかった私は、今度くるときは、同じ本をもってきてプレゼントすると約束をして別れたのでした。

 


 
そして、半年後の今回。同じ本と新しいデザインの案をいくつかを携えて、再びカッチに赴いたのでした。

(つづく)

 

F

グジャラートのアジュラック染め

先日、ベンガルのインディゴ染めの村を訪れたばかりですが、旅はまだまだ続きます。

 

ここグジャラートについては過去にも布の歴史やキャリコ博物館など、ご紹介してきましたが、私たち作り手にとってはまだまだ未開の土地でありこれから生産者に近いところまで入っていきたいと思っていた矢先にこの土地の人々の生活にも変化があるようで、探し求めた布が後継者不足で再生産できない危機に瀕しているという現実にも直面してしまい...



キヤリコの活動指針でもある『CALICOは、布を媒介にして、インドの農村に誇りと持続的な産業をもたらし、日本人に本来備わっていた衣に対する豊かな感性を呼びおこし、生活を楽しんでもらうための事業』という側面からもインドでただ単にモノを作ってもらうというだけでなく実際に現地に赴くことも重要だと考えています。

もっと肩の力を抜いて、人の手による自然に発生するムラやズレを生かした方が美しい、と時として私たち独自の要求は作り手にはオカシなことを頼む人たちだともうつるようで、今まで機械生産に劣らないよう完璧な仕事を求められてきた職人さんたちが困惑しながらもその過程を一緒に楽しんでくれるところから独創性や意義あるものが生まれます。

 

必ずしも効率的ではないこともありますし、様々な課題や難題も発生しやすくもなって今回は生産者の村へ繋がる玄関口であるアーメダバードで途方にくれてしまいましたが、ここインドはとてもとても広いです。あせらず今の自分たちにできることからひとつづつ取組んでいきたいと思う次第です。

 

 

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Workshop :ブロックプリントでオリジナルハンカチ

デリーでは短い春を祝うホーリー祭が過ぎれば、いっきに夏がやってきます。

 

今回はインドで暮らす日本人女性の方々と一緒にインドの伝統的なブロックプリントでオリジナルハンカチを作成するワークショップを行いました。場所は私たちの良き隣人でもあるフランス人のPaulineが経営する南デリーの住宅街にある小さなブティックホテルScarletteの気持ちの良い風が吹くテラスにて。皆さん同じブロックを使ったのですが、それぞれ個性のあるひと品ができあがりました。

 


インドを代表する伝統技術、ブロックプリントについて少し。

 

 

ブロックプリントの伝統技法は、世界の世界のさまざまな染色技法にも影響を与えています。プロセスは至ってシンプルで、手彫りの木製のスタンプ版を繰り返し押して生地の柄を作り上げていきます。エアコンもない炎天下で何百メートルも行う気の遠くなるような作業を驚くべきスピードで行う職人技は圧巻です。

 

 

繊細なものから、大胆な色使いのものまで多種多様な柄はひとつとして同じものはないほど、全ての行程を手作業で行うため、かすれや滲み、柄のずれ、重なりなど手のぬくもりが感じられる独特の風合いが特徴です。

 

 

花柄に代表される世界的に有名なリバティ、ウィリアム・モリスなどにみられる更紗模様のルーツはインド更紗のブロックプリントの技法、デザインの影響を強く受けていると思われます。

 

 

今でもインドではブロックプリントの技術が伝えられ多くの人々が従事しており地域や環境によっては、仕事を得ることが難しいインドにおいて、雇用の場を生み出し、技術を身につけさせ人々の生活を豊かにすることにも貢献しています。

CALICOではオリジナルのブロックも作成中です。インドの古き良き伝統を生かし、新たにクリエーションしたとっておきの布を皆さまにお伝えできればと思っています。


奇しくもワークショップの日は3月11日でした。
この日、3年前に日本で起こったことを忘れないでいようと多くの方が口々に言われていましたが、今も被災地で頑張っておられる方、被災者やそのご家族のことを思うと1日も早い復興を願わずにはおれません。

晴天にめぐまれたデリーで日本人女性の方々で集まりこのような会ができたことを感謝します。

 

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